プロローグ

2010年10月14日(木)19:00よりApple Store, Ginzaにて、Mac OS X Server勉強会主催、第11回「Mac OS X Server Night!」が開催されました。

司会進行から月に一回行われているMac OS X Server勉強会の紹介と、本日のアジェンダについての説明がありました。Mac OS X Server勉強会では、Mac OS Xを始めMac OS X Serverなど、ハンズオンやテクニカルなプレゼンテーションなど、システム管理者のスキルアップをサポートするイベントを行っているとのことです。
随時メンバーを募集中です。

mixiのコミュニティ
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twitterの告知
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定例勉強会の告知
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定例勉強会 - 過去の開催履歴
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Mac OS X Server勉強会
Web: http://www.moxssg.com/
Twitter: @moxssg、#moxssg

事例紹介: Mac miniで構築するNetBootシステム
[星海社/紺野慎一様] [MOXSSG - 田畑英和氏]

今回の事例紹介は、出版業界では珍しいNetBootシステムの導入事例をご紹介いただきました。 システムの導入先は 星海社 (出版社)様です。星海社様では、小説やマンガなどのコンテンツを無料で公開するWEBサイト 「最前線」 を運営しています。今回導入に至った経緯は、システムやアプリケーションの変更やトラブルが多いと管理者の負担となる為、負担軽減の為にもNetBootシステムによるシステム一元化をご希望されたとのことです。

通常コンピュータを一台ずつ設定していく場合、何度も同じ作業を繰り返していくことになります。これでは、コンピュータが複数台存在している場合には大変な手間がかかります。しかし、サーバを導入する事でこれらの作業が一元化できるとのことです。今回のシステム導入には、クライアントにはiMac、サーバにはMac mini Serverを3台、ストレージには外付けのRAIDを利用しました。


Mac mini Serverをサーバに利用するメリットとしては、

  • 低価格
  • 購入するとサーバライセンスがついてくる
  • コンパクト
という点が挙げられます。


サーバ上で利用したサービスは、

  • Open Directory
  • AFP(Network Home)
  • NetBoot
  • VPN
  • DHCP
の5つのサービスです。

導入にあたっての発注者である星海社の紺野慎一様よりお話も頂きました。今回のシステム導入にあたってチャレンジしたかったのが、NetBootということでした。

NetBootを導入することにより、クライアントコンピュータのシステムまでも一元化して、運用とメンテナンスコストを抑えることが出来たそうです。クライアントコンピュータを使っているユーザがNetBootの存在に気付かないということが、意外に思えますが、本当の意味での成功の証なのだと実感しているそうです。

Open Directoryサービスを利用すると、新しくユーザを追加する場合にクライアント側でのユーザ登録が必要ありません。ユーザはサーバにのみ登録します。ホームディレクトリをファイル共有する事で、サーバ上に全てのホームを持たせる事もできます。よって、ユーザとホームの一元化が実現できるとのことです。

また、NetBootサービスの利用により、クライアント環境のイメージをサーバ上に置いておくことで、クライアントは電源とネットワークケーブルに接続すだけで環境が利用できるとのことです。一つのイメージを複数のクライアントが利用する事で、今までのように、クライアント一台一台に対して個別に設定したりインストールする手間がなくなります。ユーザのホームもサーバ上にあるので、クライアントに関係なくどのPCからも自分の環境を利用する事が可能になります。PCの入れ替え、買い増し、使い回す際にも、すぐ環境を利用できるのでシステム管理者にも便利です。

企業では個人が利用するコンピュータは固定の場合がほとんどなので、今回のようなNetBootシステムを利用した事例があまりありませんが、学校には既に導入されている事例が多いとのことです。

今回は、制作に使用するコンピュータではないので特殊なソフトウェアは利用していませんが、一般的に企業の業務で使用するソフトウェアは問題なく利用できているとのことです。


ソフトウェア

  • MS Office 2008
  • かわせみ
  • Adobe Reader
  • Stufflt Expander
  • Parallels


今回のシステムを導入するにあたってのいくつかのハードルがあります。

  • Mac mini Serverの耐久性
  • Mac mini Server3台導入で耐久性の確保をしました。1台目はOD、2台目はOD(Replica)/AFP、3台目はOD(Replica)/NetBootで冗長性を確保しています。

  • ストレージ
  • ストレージは、外付けにしました。PROMISE社のDS4600を使用しています。バックアップには、これとは別にData robotics社のDrobo Sを使用しています。バックアップデータの蓄積によるディスク容量が心配されますが、本体を稼働させたままディスクを足すことができる機能を持つdata robotics Drobo Sを使用することで、将来データが増えても容量を簡単に増やす事ができます。

  • Network Home環境下でのアプリケーション
  • Network Homeを利用する場合、動かないソフトがあります。今回の導入の際にはAdobe ReaderがNetwork Home環境で動かないという事がわかったとのことです。これらのアプリケーションは内蔵のHDDにユーザホームがあると勝手に認識してしまう為、実際には存在しないコンピュータの内蔵HDD上のホームにデータを書き込もうとします。その為、一部設定をして対応しました。ソフトウェアは相性があるので、事前に検証する事が大切です。


サーバ上に置かれたイメージを変更するときは、変更されたイメージと入れ替えるだけです。またアプリケーションの共有フォルダも併用してイメージを入れ替えることなくアプリケーションのメンテナンスができるようにもなっています。ライセンスはサイトライセンスがお勧めとのことです。このNetBootシステムは、標準の機能を使えば実現ができます。工数は、今回の規模であれば2~3日あればできてしまうとのことです。

ライトニング“テクニカル”トーク:『Mac OS X Server 利用のiCal tips 集 ~ちょっとしたノウハウで使い易い環境に~』
[MOXSSG - 桂木真一郎氏]

自宅サーバにてiPhone, iPad, MacBookと連携してiCalカレンダーを活用していますが、その豆知識(活用例)についてお伝えします。

用意するもの

  • Mac OS X Server/wiki and iCal server
  • MacBook(Pro)またはiMac
  • iPad
  • iPhone
  • MobileMe

一つの情報は一つのカレンダーのカテゴリに格納するようにしてくださいとのことです。家族や仲間との連絡にiCalカレンダーを活用できます。メンバーが今何をしているのか、どこへ出かけているのかなどの情報をiCalを使う事で共有できます。趣味のカレンダーを仲間と共有するのもよいでしょう。また、 こちら のアドレスでamazon.co.jpの発売日が確認できます。


iCalで参照可能なカレンダーは、

  • 他のiCalのカレンダー
  • Mobile.Me上のカレンダー
  • 一般的なCalDAVカレンダー
です。MobileMeから参照可能なカレンダーはweb上で自身が作成したカレンダーのみです。Mac OS X Serverのカレンダーを参照する事はできません。具体的には、日本の祝祭日を参照できないのです。

この問題を解決する為に、他のカテゴリファイルの取り込みを検証したり、fseventer.appによる管理ファイルの追跡を行いましたが、解決する事ができなかったとのことです。

現状では、Web閲覧でのMobileMeやMac OS X Server上のカレンダー表示にて祝日ファイルが参照できないので、当面は特定イベントの編集に用途を限定し、閲覧はiCalやiPad、iPhoneのカレンダーを使うことがお勧めであるとのことです。 この残課題は調査検証を進め、勉強会もしくはServer Night!銀座にて報告する予定とのことです。


おまけとして、メールでの正しい日時の書き方の紹介がありました。

  • 年から書くこと、もしくは漢字で月日と書くこと
  • 月日を全角で10/14などと書くときは曜日は書かないこと
  • 曜日は漢字で書くこと
が、日本語環境を利用する場合の正しい日時の書き方だそうです。

ライトニング“テクニカル”トーク: Spotlight Tips
[MOXSSG - 小林伸行氏]

Spotlightとは、Mac OS X 10.4から搭載されたファイル検索機能です。Mac OS X 10.3まではSherlockという機能が搭載されていました。このSpotlightはiOSにも組み込まれていて、色々なところで目にする事ができます。

Mac OS X 10.4ではローカル上で利用可能でしたが、Mac OS X Server 10.5以降はSpotlightサーバサービスを搭載しています。サーバでSpotlightサービスを有効にすることで、クライアント上でマウントした共有ボリュームもあたかもローカルであるかのように検索が可能になりました。このサービスはコマンドラインで制御可能とのことです。 コマンドラインには次のようなものがあります。

  • Spotlight インデックスの再構築
  • $ sudo mdutil -E/

  • Spotlight インデックス作成開始
  • $ sudo mdutil -i on /Volumes~

  • Spotlight インデックス作成停止
  • $ sudo mdutil -i off /Volumes~

  • データ内のmetaデータ参照
  • $ sudo mdls /(absolute pass)


また、Spotlightの検索方法には以下のような検索方法があります。

  • アプリケーション"Keynote"を含む
  • kind:app keynote

  • メールメッセージ"apple"を含む
  • kind:email apple

  • iCalイベント"training"を含む
  • kind:event training


"Mac Wiki"に関する参照URLは、 こちら です。

Spotlight Pluginのダウンロードサイトもあります。ダウンロードは、 こちら から可能です。

なお、Spotlightに関するドキュメント(ADCサイト内)は、 こちら に記載されています。

プレゼンテーションの資料は、 こちら

認定トレーニング: 認定試験紹介 [MOXSSG - 田畑英和氏]

10月1日より、Mac OS X Server Essentials v10.6とMac OS X Support Essentials v10.6の試験の提供が開始されました。10.5からのアップデート試験は未定とのことです。(2010年10月14日現在)アップルトレーニングの公式カリキュラムである日本語版のテキストも発売になりました。自習教材としてご購入いただくのもよいのではないのでしょうかとのことです。認定トレーニングコースでは、高い技術力と経験を持った認定トレーナーによる認定テキストと実機を用いた体系的な授業を受講できるとのことです。このトレーニングでは、トレーナーが親切に受講者の質問に答えてくれるとのことです。

認定トレーニングの詳細とお申し込みは、 こちら から


エピローグ


最後に、次回の告知がありました。
銀座で行われる次回の「Mac OS X Server Night! #12」は、11月11日(水)19:00よりApple Store, Ginzaで行われます。内容は、「WindowsユーザのためのMac OS X Server」他、「認定トレーニング/認定試験紹介」とのことです。

詳しくは、 http://coolnotify.com/moxssg/ ご確認ください。

今回は時間の都合上、イベント時間内にQ&Aコーナーを設けることができなかった為、イベント終了後に質問や意見交換が行われていました。また、発売されたばかりのv10.6のテキストを実際に閲覧できるコーナーに足を止める方々も多く目立ちました。